国内ソフトウェア市場に果実はもうないのか? IDCが市場規模予測を発表
IDC Japanが発表した2009年の国内ソフトウェア市場規模は前年比成長率マイナス10.6%の2兆234億4500万円。5年ほど前の市場規模に縮小してしまった。
[西尾泰三,ITmedia]
2010年04月21日 14時56分 更新
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1004/21/news057.html
IDC Japanは4月21日、2009年の国内ソフトウェア市場規模と向こう5年間の予測を発表した。
それによると、2009年の国内ソフトウェア市場は2兆234億4500万円、前年比成長率マイナス10.6%で、4〜5年前の市場規模に縮小していることが明らかとなった。
大分類市場別に見ると、アプリケーション市場規模が7905億500万円(前年比成長率マイナス16.2%)、アプリケーション開発/デプロイメント市場が4347億5200万円(同マイナス6.7%)、システムインフラストラクチャ市場が7981億8800万円(同マイナス6.6%)と推定している。アプリケーション市場の落ち込みがひどい点について、オーサリンング&パブリッシングソフトウェア製品の不振、製造業のアプリケーション分野全般に対する投資控えが影響したと同社は分析している。
2010年は若干回復するものの、2年連続でマイナス成長を遂げるとしており、前年比成長率でマイナス5.7%、市場規模で1兆9081億6900円と2兆円を割る数字を予測している。
さらに、同市場の2009年から2014年までの年間平均成長率(CAGR)は0.6%であると予測している。このペースで推移した場合、2014年の国内ソフトウェア市場は2兆882億4600万円となる。これは2006年時点の市場規模(2兆850億600万円)を若干上回る程度の規模でしかない。つまり、同市場の景気は今後下がり続けることはないという程度に過ぎず、力強さはまったく見られない。
まとめると、国内ソフトウェア市場は2008年をピークに、ポジティブな材料がないまま今後5年程度は低空飛行を続けるということになる。企業によっては収益構造の大幅な変革を迫られるところもありそうだ。
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